見えるという事
この写真をご覧になった後に実際に千円札を裸眼で観察して下さい。そこにNIPPONGINKOという文字があると頭ではわかっていても判別出来ないと思います。
しかし高倍率のライト付の拡大鏡で観察すると他の部位にも沢山の隠し文字があるのを発見する事が出来ます。
裸眼では見えない、そこにあるであろう何かを探す、また、何処にあるかわからない何かを見つける事、これは歯科治療の質をあげる非常に重要なポイントであり拡大鏡や顕微鏡が必要です。
例えば奥歯が痛いとおっしゃる患者さんがいらしたとします。必要があれば歯の根っこの神経の治療を始めます。
ヒトの大臼歯の歯根には3本の神経管(根管)が通っているとされていましたが実際にはメインの3本の他に細目の4本目の根管が多くある事がわかっています。これを発見するのは裸眼では厳しいと思います。あるとわかっていても探せない。また、稀に予想外の部位に5本目の根管がある場合があります。何処にあるかわからない根管を見つける。やはり高倍率の拡大鏡と視線と光軸を調整した特殊なライトがあればこれらを見落とす確率は下げられます。
林歯科医院では治療の内容に合わせて倍率の違う拡大鏡や顕微鏡を使用しています。
経験の浅い歯科医師も拡大鏡を使用する事によって技術の不足分をある程度補えますし、経験を積んだ歯科医師が拡大鏡を使用すれば、より理想に近い治療が出来ると考えています。